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社長のコラム しゃコラ



社長のコラム、通称“しゃコラ”
自然は人間のことが嫌いだ 2007/09/01

地球温暖化に歯止めがかからない。明らかに自然のバランスが崩れている。今こそ人類は、自然環境という世界共通の問題に国を超えて取り組む時だ。とくに米国は、世界最大の二酸化炭素排出国。戦争どころではないはずなのに・・・。地球のあちこちで様々な異常現象が、その深刻さを我々人間に伝えている。

1970年代以降、北極の氷の面積も厚さも、すごい勢いで減少していることが明らかになっている。もし全ての氷が解けてしまうと、地球上の海面は6メートル上昇する計算だ。南太平洋に位置する島国ツバルは海抜3メートルほどだからすっぽり沈んでしまうことになる。ひとつの国が水没してしまう・・・・えらいことだ!
まだ大丈夫と高をくくっていたら、取り返しがつかなくなるぞ、という警告である。もう人ごとではないのだ。

環境悪化による生物の絶滅も急速に進み、絶滅種の数は自然状態で見込まれる数の推計で100倍のスピードに達しているとのこと。野生生物の総個体数にいたっては20年前と比較して約40%減少したとの報告もある。大気汚染が再び悪化に転じ、砂漠化や土壌劣化も深刻だ。過剰な干害で起こる塩害の影響を受ける土地は、なんと日本列島の約2倍の広さ。農業用地や牧草地の拡大、森林伐採により失われた森林面積にいたっては、なんと日本列島の約3倍もの広さ。
環境の悪化が、貧困解消や人間の幸福実現の障害になっているとの指摘もあるようだ。
国連も環境対策を意思決定の根幹に置くよう、各国に政策の転換を求めている。

来年のサミットは日本が議長国となって北海道で開かれる。その時、日本は地球温暖化防止の模範国としてどのような政策を採用したか、胸を張って説明できるようでありたい。
日本の一番の強みは、進んだ省エネ技術にある。それを生かして国内外に向けた総合的な削減計画を立てて、温暖化議論に反映させる。そんなダイナミックな展開を期待したい。誰もが誘惑に負け、自分勝手な行動をとってしまうことはあると思う。
同時に、誰もが子供や孫、次世代の家族のため正しい行動をとりたいとの気持ちも持っているはずだ。
選択枠がはっきり示すことができたら人間は正しい行動を取ると信じている。美しい自然に取り巻かれた生活が、我々人間にとっていかに大切なものであるか・・・。
でも、自然は人間のぶざまな振る舞いを決して温かく見守ってくれはしない。
「人間は自然が好きだというが、たぶん自然は人間のことが嫌いだろう」
これが一番の問題だ。


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