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社長のコラム しゃコラ



社長のコラム、通称“しゃコラ”
今年も値上げでおめでとう! 2008/01/04

とにかくあれもこれも値上げ、値上げのオンパレード。とくに食品は日常生活に密接に関係しているだけに、家計への打撃は強烈だ。もはや待ったなし!

昨年6月のマヨネーズを皮切りに、夏ごろから生活必需品の値上げが相次いだ。原材料高騰の波に直面した食品業界が値上げの先陣を切り、原油価格の高騰がタクシー料金、灯油・ガス料金の値上げへと影響の裾野を広げ、家計を直撃。
食品の原材料高騰には、中国など新興国の消費拡大に加え、世界的な食糧在庫不足や、BSEが原因となる食文化の激変や、需要が高まるバイオエタノール生産向けに振り向けられるなど、世界規模での食糧争奪戦が背景にある。
今のところ大手スーパーが、巨大な商品調達力をバックにした値上げ拒否姿勢でそのダメージをやわらげているが、本当の影響はこれからが本番だ。激しい競争を繰り広げる大手スーパーなどが店頭価格への転嫁に慎重とはいえ、相次ぐ食品メーカーの値上げ表明に対して、どこまで持ちこたえられるだろうか。このまま仕入れ価格のアップが続くと、企業努力が限界に達するのは時間の問題だろう。

そもそもこれまでは、デフレ経済の中、価格が下がるからその分たくさんつくってたくさん売る必要があって、その分忙しくてしんどくなるという悪循環になっていたのではないか。ある程度適正価格を維持することが、結局は私たち自身を守ることにつながると思う。そんな視点から考えると、値上げもまんざら悪くはないのでは・・・。
しかし、消費者も当然知恵が必要となる。値上がりしそうだからといって、必要ないものまで買い込むのは慎んだほうが利口だ。こうなったら便乗値上げは許さないという厳しい目も持ちたい。いずれにしても鍵は消費者が握っているのだ。食べ物の恨みは恐いぞぉ。

今後価格が上がることで、消えてしまうもの、それでも残るもの、また徐々に形を変えていくもの、さまざまだ。何が本当に必需品なのかを、それぞれの時代と世相がふるいにかけていく・・・。
現代社会では周囲の環境が変貌することで、ひとつの消費文化が風前の灯と化すのも珍しいことではない。値上がり、品不足という現象面は同じでも、時代ごとにその背景や構造は明らかに異なる。
「たかが値上げと侮るなかれ!」
そんじょそこらの教科書よりも、よっぽど世界の‘今’を教えてくれる。値上げによって、奥行きをもったグローバル時代の見取り図がハッキリ見えてくることもあるだろう。
さあ、今年一発目の値上げはカップラーメン。
皆様、新年値上げしましておめでとうございます。


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