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社長のコラム しゃコラ



社長のコラム、通称“しゃコラ”
スポーツと国の関係 2008/08/25

北京オリンピックが終わった・・・。開催前から別な意味で話題の多かった今回のオリンピック。先日の閉会式で次々に入場してくる選手達を見ていると、世界には何とたくさんの国や地域があるのだろうと改めて感心させられた。
同時に今回のオリンピックでの国別メダル獲得数は、そんな国や地域の力と勢いをくっきりと示しているようにも見える。
オリンピックはスポーツの祭典だが、残念なことに国ごとの複雑な事情を完全に切り離すことは不可能だ。時に国の事情での過剰な期待は、選手の心理に影響する場合もある。
そんな場合、国というしがらみが、スポーツにおいて何とわずらわしいことか・・・。

柔道や水泳やマラソンなど個人競技では、国というしがらみは薄まり、むしろ選手個人へ興味が向かう。しかし、野球やサッカー、ソフトボールなど、団体競技となると俄然、国というナショナリズムを抑えることは難しくなる。意識しなくても‘日の丸’や‘君が代’の重みが、ズシリと選手にのしかかる。これが結構見ていて重たいのだ・・・。
負けるとなんとなく勝った国より劣っているのではないか、というような厄介な感情も湧いてくる。

そんな苦痛をもっとも背負って戦っていたのが、メダルを逃した“星野ジャパン”こと、野球日本代表だろう。終わってみれば、日本人の野球のスタイルを良くも悪くも際立たせ、最後まで期待に応えることかできなかった。誰もが悔しさの中に、もどかしさを感じたに違いない。
応援している我々国民も野球日本代表選手たちも負けて思い知ったはずだ。国というしがらみが、スポーツにとってなんとも窮屈だということを・・・。

逆にその困難を克服し、頂点を極めた人間たちがどんなに力強く、感動を呼ぶか。今大会で悲願の金メダルを獲得した女子ソフトボールチームから国というしがらみや窮屈さは、まったく感じられない。
それどころか、彼女たちの言葉は、4年間応援してくれた人々に対する感謝の念にあふれていた。苦境を支え続けてくれた周りへのさりげない真心は、人間としての成長を感じる。夢を実現させるため頑張る選手たちと、地味ではあるがその夢を見守るためサポートする人たちとの素敵な信頼関係。
日本がオリンピックで戦うためには、そんな環境こそ大切であることを教訓として次代につなげてもらいたいと思う。

まずはオリンピック日本代表選手の皆さん、お疲れ様でした。


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