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社長のコラム しゃコラ



社長のコラム、通称“しゃコラ”
愛し合ってるか〜い 2009/05/07

世の中がゴールデンウイークで賑わい混雑する中、RCサクセションのボーカル忌野清志郎さんの訃報が届いた。まだ58歳という早過ぎる死を惜しむ声も多い。
2006年夏、喉頭がんと宣告されてからは入退院を繰り返しながらも、不屈のロック魂で病魔と格闘し続けた。そこには過ぎ去ったあの日に対する少しだけの憂鬱と、これからも熱く強く生き抜こうとする決意が見え隠れしているかのようだった。
しかし願いも虚しく5月2日、残念ながら力尽きた。その反骨精神と豊かな人間性に心揺さぶられた“仲間”たちは、今も深い悲しみに暮れている。

自由を抑圧するものを極端に嫌い、それと戦う反骨の人という姿勢も年を重ねて和らぐどころか、ますます強固になっていった。
時代を映す鏡、ロック。いつの時代も、姿は変われど存在し続ける変わらぬスピリットに出会えさせてくれた人だった。
シンプルを基本的なテーマに置き、独自の遊び心で展開するロック。泥臭くストレート。言動や姿勢に多少の遊びがありつつも、結果出来上がったモノの質の高さと迫力。
これぞまさしく「真のオトナの生き様としてのロック」

まずはとにかくその“歌声”である。ただシャウトするだけというものではなく、ただ優しいというものでもない、根底に独自のソウルが存在するようなその“歌声”。
そしてステージの上から「愛し合ってるか〜い」の掛け声が炸裂したとたん、あっという間に引き込まれてしまうのだ。何というか、ステージの上の自分と観客との関係を、まったく別の次元に持っていくことができる人。
そういう、彼自身の場所への「引き寄せ方」、あるいは吸引力のようなものが半端ではない。

思うに忌野清志郎という人は、夢から覚めたやるせない脱力感にひたったまま夢を信じた人だと思う。ずっと不安にかられながら必死になって、「俺たち何も間違っていないよね」と自分に言い聞かせ、夢の向こう側を見つめて叫んできた。
私たちと同じ場所から同じ想いで夢の向こう側を見ていたのだ。
だから、この世界で無理やり夢を見てやろうとあがき続け、本当に見てしまったカッコいいおじさんといった感じなのである。
そして、本当に見てしまった夢の中に旅立った人なのである。

在りし日の姿を偲び、心よりご冥福をお祈り致します。

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THE RC SUCCESSION/写真集

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忌野清志郎/入門編


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