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社長のコラム しゃコラ



社長のコラム、通称“しゃコラ”
ソムリエを探せ! 2011/02/22

たとえば、何か世の中を騒がすとんでもない事件が起こる。するとネット、テレビ、ラジオなどのメディアが事態の推移を刻一刻と報じる。新聞、雑誌は活字としての役割を全うし、関連書籍も次々に発行されていく。真偽はともかく「好奇心」をあおる情報の山。酒場で話題にすれば、どこで仕入れたのか誰もが次々と新たなネタを開陳する。現代人はまさに情報の洪水にもまれながら、「好奇心」にあおられ生きているのだ。

なんとなく流れているテレビから、時には本当に矢が飛んできて刺さることもあるのではないか・・・。
現代の日常にはそんな危うさがある。私たちはさまざまなテクノロジーや情報、モノに囲まれて暮しながら、時に理解を超える事象に射抜かれて驚くのだ。人の抱く「好奇心」は意外にも裸で無防備だ。むしろ最後に残る扱いにくいものとして、私たちは自身の抱く「好奇心」をつくづくと見つめるほかない。

憶測やうわさ話に惑わされることなく確認された事実だけを結び合わせて全体像を把握したい。だが、新聞や雑誌を“斜め読み”するだけでも一苦労。ネットも含めて、すべて目を通す時間もないのが現実だ。正解が不正解とされていたり、またその逆もあったり。情報量が多すぎて、もう何がなんだか・・・。ごちゃごちゃな世の中です。

悪いニュースであればあるほど、報道にも熱が入り、部数も伸びるし視聴率も上がるし、アクセスもハンパな数ではなくなる。反対に良いニュースは、一過性で終わることが多いため報道されてもすぐ忘れられてしまう。この彼我の差の大きさこそがメディアの本性なのだ。
いまやネットの出現により、メディアに地殻変動が起こり、ジャーナリズムやニュースのあり方が変わろうとしている。もう、この大きな流れは止まらないだろう。
現実と向き合い、事実を報じ、ジャーナリストとしての分析を加え、読者の判断を仰ぐことがメディアの使命だ。何が正しい情報なのかを見極めて、いかに論評できるか。マスメディアの出番はそこにある。

だが、様々なメディアの発信する情報はあふれているが、私たちにはちゃんとした認識になっていない。一度情報を咀嚼(そしゃく)しないと認識にならない。つまりは入ってくる情報に対して、それを整理し、分析し、実際に知的な生産に役立てる。このプロセスがきちんと機能をして、初めて情報が有効に働いているといえる。
こんな時、誰か信頼できる専門家が、手間のかかる情報の選別を引き受けてくれて、世の中の表と裏と方向性をわかりやすく解説してくれないだろうか。満足できるワインを薦めてくれる優秀なソムリエみたいに・・・。


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