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社長のコラム しゃコラ



社長のコラム、通称“しゃコラ”
オリンピック 〜その時代を如実に映し出す鏡〜 2012/08/13

画像2012年 夏季ロンドン・オリンピック

2012年夏季ロンドン・オリンピックが日本時間の13日、熱戦と熱狂、栄光と挫折の中、華やかに閉会した。連日、生中継を深夜にテレビ観戦して寝不足ぎみの方も多いはず・・・。

オリンピックという4年に1度の世界的スポーツの祭典は、開催されるたび、その時代を如実に映し出す鏡のように感じる。
今大会も‘今という時代’を背景に様々な意味で象徴的な大会だったと思う。

短文投稿サイトのTwitterをはじめ、交流サイトのFacebookだの、mixiだの、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を代表とする「ソーシャルメディア」は、間違いなく2012年という今の時代の象徴だ。世界でSNSの利用人口は、すでに10億人を超えているという。今回のロンドン・オリンピックでは、国際オリンピック委員会(IOC)が選手のSNS利用を推奨して物議を呼び、一部で「ソーシャルメディア大会」と呼ばれているのも理解できる。

ソーシャルメディアが世界中に普及してから初めての開催となった今回のロンドン・オリンピック。大会期間中、様々な場面で、ソーシャルメディアが顔をのぞかせた。
その為、ソーシャルメディア活用のためIOCは、参加選手や関係者用に、ネット上での活動についてのガイドラインを準備。オリンピックを商業目的に利用することを禁止し、単語の意味についても明確なルールを取り決めた。自身が撮影した画像や動画、そしてオリンピック・マークの使用など、決められた項目はすべてで15個。また、投稿の内容がプライバシーに触れてはならないなど、細部にわたって参加する選手や関係者は配慮しなければならない。裏を返せば彼らの活動がネット上で大きな影響力を持つことの証明なのだ。

これまでは、選手がネットの世界に飛び込み、ファンと直接コミュニケーションを取ることはリスクが高いとして、極力遠慮するのが主流だった。
ところが、ソーシャルメディアは時間軸でメッセージか交わせるので、スポーツにおけるコミュニケーションを根本から変えてしまうほど、スポーツとの相性もいい。また、この時代に生きる限り、選手もファンも同じ目線・同じ土俵でコミュニケーションを取ることが求められているのかもしれない。

だが、ソーシャルメディア時代の突然の環境変化は、一部の選手に不幸をもたらすなど、危うさも顔をのぞかせた。選手が発信する情報は感動や共感の輪を広げる一方、配慮の足りない発言によって大会を去る選手が出たのだ。不注意な投稿や写真掲載が大きな代償につながるトラブルが続き、今後に課題を残してしまった。ソーシャルメディアとは、オープンな空間であると同時に、そこでの振る舞いは世界中にさらされるのだ。このことを理解せず、発信してはいけない。

しかし、ソーシャルメディアが、急速にスポーツとの関係を深めていることは間違いない事実。スポーツ観戦とソーシャルメディアの関連性は、さらなるデジタル環境の進化によって新しいエンターテイメントとしての商機の可能性があり、企業のソーシャルメディア活用の準備も積極的だ。

共有し、つながり合う、そういう対話型の‘今の時代(2012年)’を象徴していたロンドン・オリンピック。まさに‘その時代を如実に映し出す鏡’のようだ。
ちょっと気が早いけど4年後のオリンピックは、私たちにどんな進化を遂げた‘未来の時代’を映し出してくれるのだろう・・・。


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