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社長のコラム しゃコラ



社長のコラム、通称“しゃコラ”
いつやるか・・・、今でしょ! 2013/04/12

なかなか今の世の中、どんなことでもタイミングというヤツが一番むずかしい・・・。

先日、政府は元プロ野球巨人監督の長嶋茂雄、米大リーグで活躍した松井秀樹両氏に国民栄誉賞を授与する方針を決めた。 国民的スーパースターの同時受賞にプロ野球界や他のスポーツ界から祝福の言葉が続いている。

だが、なぜ今なのか・・・。

長嶋氏についてはむしろもっと早く授与すべきだったの声も多い。今回浮き彫りになったあいまいな選考基準。政治的な思惑も見え隠れし、線引きの難しさはこれまでにも何度も指摘されている。両氏への授与も「なぜこのタイミングなのか?」の疑問が消えない。スポーツ選手だけをみても、授与された選手と有力選手との違いを明確に説明し切れたとは言い難いのだ。

もちろん、松井氏が「ゴジラ」の愛称で親しまれ、日米両球界で活躍し、ここ一番の勝負強さでファンを魅了したことは、誰もが認めるところだ。国民栄誉賞を授与に値する人物であることには異論はない。
しかし、今日のニッポン人選手が大リーグへ挑戦する道を切り開いた人物として、私たちは野茂英雄氏を忘れてはいけないのではないか。

当時、野茂氏のメジャー・リーグへの道のりは決して平坦なものではなかった。
今では忘れた人も多いだろうが、野茂氏がアメリカに渡る決意を表明したとき(94年秋)、多くのファンも評論家も、彼に向かって「何をバカなことを」と一斉に非難を浴びせたものだ。それは自分勝手な行為であり、球界や近鉄球団への裏切りであり、恩知らずな行為であり、実力を過信した行為でもあり、「半年で尻尾を巻いて帰ってくる」と断じた評論家(いわゆる業界の人々)までいた。

そんな偏狭な考えを打ち破り、ニッポンの野球人と野球ファンの視野を大きく広げてくれたのが野茂氏だった。これまでも引退表明後に、多くのニッポン人メジャー選手らが野茂氏の功績を称えるとともに、日米の架け橋になってくれたことに謝意を述べている。
蛇足だが、野茂氏が球界を変えたことを、当の日本球界自体がちゃんと把握していないように感じる。野茂氏がきっかけをつくり、イチローが完成させた「純粋な野球」観の前では、旧態依然の価値観が邪魔であるということを・・・。

そんな野茂氏に改めて国民栄誉賞を授与すべきではないのか。功績をたたえ、タイミングとか、理由づけなどの枠にとらわれることなく・・・。

じゃあ、いつやるか・・?

そりゃぁ〜・・・、今でしょ!


東進ハイスクールの林修講師

 

 


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